香港警察、無断で大学の研究装置を爆破

2020年5月17日の午前9時頃、九龍半島東部にある黄大仙祠の敷地内に銀色の金属製容器が発見された。電線を繋いだのが見えたため、爆発物ではないかと疑った職員が警察に通報した。警察当局が直後に寺院を封鎖し、付近の市民約100名と職員52名を緊急避難させた上、爆発物処理課(EDO)を現場に派遣させた。消防隊も周辺に警戒し、現場には物々しい雰囲気が漂っていた。

同午後1時頃に、警察当局が遠隔操作ロボットで一つ目の容器を取り外したところ、容器の中に電源コードで繋いだ携帯電話及び充電器の他、プラスチック製の箱を電子回路基板が発見された。

現場にいた黄大仙警察区(行動)総督察黎高賢は、箱の中の電線が携帯電話と接続したが、件のものは爆発物ではないと説明した。また、現場の警察隊が黄大仙祠敷地内他の二箇所でも同じ金属製容器を2つ発見したが、いずれも爆発品ではなかったという。警察当局は容器を調査した結果、3つの容器もデータ計量のために大学によって設置されたものだとわかった。黎の話によれば、容器に大学側の連絡先を記されたレッテルが貼っており、警察当局が大学に連絡を入れ、事実確認をした。

しかし、なぜ先に大学に連絡せずに、大規模な動員を行ったか。黎高賢は、容器の外見と中身に不審な特徴があり、公衆の安全を守るため、「本物(の爆発物)のように処理しなければならない」と釈明した。また、爆発物でないことを確認した後、二つ目と三つ目の容器を発見した時、爆発物処理用ロボットも運用しなければ、敷地内の露店の緊急避難も行わなかった。異なった対応について、黎は対応が事件によって異なった、当局が専門家の評価に基づき、適切な封鎖範囲を設定するとした。

嶺南大学: 寺院における焼香による周辺環境の大気汚染の調査

嶺南大学のスポークスマンが独立系ネットメディア『立場新聞』の問い合わせに対し、警察に爆破された研究装置は同大学の研究チームが所有するものであり、香港の寺院での焼香による周辺環境の空気の質への影響を調査するためのものであると説明。研究チームのメンバーは、誤解が招いたのは本来研究装置に貼ってあった標識が風で飛ばされたからではないかと考えているとも述べた。大学側は安全のため、なるべく早くほかの装置を確認するとした。研究チームは、設置された研究装置が今回の誤解を起こしたことについて、黄大仙祠と公衆に謝罪した。

『香港法例』第232A章『警察(紀律)規則』第I部第3条:

『香港法律』第232A章『警察(紀律)条例』第1部第3条:
(2) 規律違反行為とは以下の行為を指す ——
(j) 職務執行の過程中、或いは警察隊が全うする全ての職務責任、職務能力に関して、偽りの陳述をする;
(k) 不法または不必要な権力の行使により、他人または政府に損失もしくは損害を与えること。

『香港法律』第200章『刑事犯罪条例』第60条:
財産破壊及び毀損罪
(1) 適法的な理由なく、他人の所有する財産を破壊若しくは毀損することを目的に、その財産を破壊若しくは毀損する、またはその財産が破壊・破損されるかどうかについて無謀である者は有罪とする。
(2)財産の所有者が本人か他人かにかかわらず、適法的な理由なく、以下の場合において財産を破壊若しくは毀損する者ーー
(a)その財産を破壊若しくは毀損することを目的とする、またはその財産が破壊・破損されるかどうかについて無謀である;かつ
(b)その破壊若しくは毀損により他人の生命に危害を与えることを目的とする、または他人の生命に危害を与えることかどうかについて無謀である者は有罪とする。

関連事件:5月17日黄大仙祠爆発物騒ぎ

NOW新聞(報道)

有線新聞(報道)

立場新聞(報道)

蘋果日報(報道)

蘋果日報(速報)