香港警察、特殊部隊に新装備導入 気管支を収縮させ3分で致死と医者

独立系英字ネットメディアHong Kong Free Pressは6月6日、香港警察がスイスの銃火器製造会社Piexonから、最新式ペッパーボール弾拳銃Piexon JPX6 Jet Protectorを導入したと報じた。製造元の公式ウェブサイトの情報によると、その拳銃の射程距離は7メートルで、安全距離は1.5メートルとなっており、最大4つの薬室から弾薬を高速で同時装填できる。スイス政府当局は、このような取引について知らされておらず、香港に当該銃器が販売される記録もないことから、第三国からの再輸入を疑っている。

『苹果日報』の問い合わせに対し、香港警察は、既定の手順に踏まえ「適切な装備」を調達しているとした上、「運用上の有効性への影響を避ける」ために、装備調達の詳細を開示することを拒否した。警察当局は、異なる装備の導入は、警察官が職務遂行において、「全体的な武力使用レベルを減らすことを目的に」利用できる選択肢を増やすために行われるものであると述べた。

今回導入された最新式ペッパーボール弾拳銃は火薬を推進剤とするものであるため、発射時に強風の影響を受けることがなくなる。弾薬の発射速度は秒速80メートル。1発の弾薬にはトウガラシオレオレジン等の成分が10ミリリットル含まれており、人間の目、鼻及び呼吸器に影響を与え、一時的な視力障害、咳、吐き気などの症状を起こすとされている。その症状が約45分後に徐々に治まるとされている。

5月中旬、警察が新たに調達されたペッパーボール弾拳銃のテストを行っており、群集管理での使用が計画され、早くも6月中に特殊戦術小隊に配備することが暴露された。民間団体「民間外交網絡(Network DIPLO)」のスポークスマン張崑陽(サニー・チャン)は5月、香港衆志事務局長黄之鋒(ジョシュア・ウォン)と立法会議員資格を当局に取り消された同政党の元主席羅冠聡(ネイサン・ロー)とともに、ネットで署名活動を行い、スイス政府に対し銃火器の輸出政策の見直しと香港警察への武器輸出の停止を求めた。今日午後現在、署名者数は5万7人に達した。

張崑陽が今回の武器輸出についてスイス政府に問い合わせたところ、スイス当局は香港への輸出記録がないことから、第三国経由で輸出されたと疑っているという。同氏が把握している限りでは、今回の武器輸出は現地メディアや国会議員に注目されるようになり、それについて国会で質問をする議員もいるとのこと。同氏は、人権を抑圧する政権に武器弾薬を渡すことのないよう、各国に対し、武器の転売問題に取り組むよう呼びかけた。

一方、黄之鋒は、今回警察が導入したペッパーボール弾拳銃のモデルがJPX4であること述べた上、スイス国会議員が香港の学生から提供された証拠などの元に、スイスの会社が香港警察にJPX4銃を輸出し、抗議活動の鎮圧ひいては市民権利の抑圧の片棒を担いだことを問いただす質問状を作成したことを明らかにした。その質問状では、必要に応じて銃器の輸出停止のために必要な措置を講じるよう政府当局に求めるとした。

なお、黄之鋒は在香港スイス総領事館との電子メールやりとりを公開した。それによれば、「スイス政府当局はそのような取引を認識していない(Swiss authorities are not aware of any such transaction)」とのこと。

国際人道医療機関欧耀佳は、ペッパーボール弾拳銃の弾薬の効果が45分まで続くとの情報があると指摘した上、人体に及ぶその影響が非常に危険であると警鐘を鳴らした。「もし(銃撃を受ける人は)アレルギーを持ち、弾薬の影響で気管支が収縮し、喘息でも起こせば、3〜5分の内に死に至ることもある」と警告した。なお、一時的な視力障害が起きる場合、現場が混乱状態になれば事故の虞れもあると述べた。

また、その拳銃は火薬を推進剤として利用し、弾薬を高速で発射するものであるため、(発射の安全距離の確保など)製造元の使用指針を守らない場合、その殺傷力は非常に強いものになると推定された。欧耀佳は警察当局に対し、それらのリスクについて注意を呼びかけた。

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蘋果日報(報道)