記者に職質をかけ 武装警察は身分証明書を押収し カメラ前に見せびらかす

ネット住民は2019年12月26日、香港各地のショッピングモールにて、「一緒にショッピングしよう・覆面の日」集会を呼びかけた。一方、警察は新界北東部のショッピングセンター大埔超級城に突入し、少なくとも3人を逮捕した。

警察行動を取材した際に、独立系ネットメディア『立場新聞』の記者が現場警官に取り調べを受けさせ、命令に応じ身分証明書を提出したが、その警官は理由もなく身分証明書の個人情報が見えるほどに、生放送中のカメラの前に40秒間見せびらかし、明らかに記者の個人情報を暴露しようとした。

弁護士は警察の対応に法的根拠がなく、『個人情報保護(プライバシー)条例』違反のみならず、個人情報収集者の責務を果たさなかった行為だと批判した。

事件について、『立場新聞』の鍾沛権編集長は、被害者の記者に協力をし、個人情報保護監督機関(PCPD)等の政府機関に正式に苦情の申し立てを提出し、当事者の警察官の氏名と警官識別番号の開示を求める意向を明らかにした。

事務弁護士黄国桐は、警察の対応には法的根拠が全く無いと指摘した上、「逮捕や取り調べ、職務質問に何の関係もない。警察にはそんな(身分証明書を押収し、その個人情報を見せびらかす)ことをする権限がない。もし(被害者の記者に)何か損害が生ずる場合、賠償を求める訴訟も可能」と述べた。

黄氏は、警察の対応が『個人情報保護(プライバシー)条例』に違反したもので、被害者が速やかに個人情報保護監督機関(PCPD)に苦情を申し立てるべきだと考えている。そうすれば、個人情報保護監督機関が申し立てに対応し、警察の対応を譴責するとともに、事件を独立警察監察告発処理委員会(IPCC)に送致するだろうとの見解を示した。

黄氏は、警察官に身分証明書の確認と、その個人情報の収集権限があるが、機微な個人情報に関わるため、情報を外部に漏洩しないよう、慎重に保管する必要があることを踏まえ、故意に他人の身分証明書を生放送中のカメラ前にみせることは、個人情報収集者の責任放棄に等しいと批判した。警察当局は問題の起因が記者の撮影取材にあると責任転嫁しようとしたことについて、黄氏は、「例えば歩道に見物する市民が大勢いたとして、警察がずっとその身分証明書を民衆に見せる場合、市民に目を瞑れとでもいいたいのか」と一蹴。

『立場新聞』記者が取材した際に、伸縮式特殊警棒を持った、私服警官と思しき者を目撃、その者の身分を確認しようとしたところ、その私服警官と警察機動隊員は記者と口論になり、記者に対し繰り返し口汚く罵詈雑言を浴びせた他、記者の身分を確認するためと称し、非常線の内側に入り、身分証明書を見せろと命令した。

取り調べの最中、私服警官が記者に「協力しなきゃ逮捕してやる」と警告した後、生放送中のカメラ前に記者の立法会と香港記者協会の取材パスをかざした。記者がすぐに「カメラ前に見せないで」と警官に注意を促したが、同じ私服警官が悪びれもせず、却って記者の身分証明書の表側を近距離でカメラ前に約40秒間展示し、明らかに記者の個人情報を明かそうとした。

記者は警察の行いが『個人情報保護(プライバシー)条例』に反すると非難したが、現場の警官は「カメラは貴様のもんで、そのスイッチを入れたんも貴様」、「カメラはあんたのもんで、電源をいれたんもあんた。それなのに人様のせいにするのか」と詭弁。私服警官が身分証明書を記者に返却した後、メディア連絡班の警官が記者にショッピングセンターから離れろと命令した。

『立場新聞』は該当映像をフェイスブックページから削除し、身分証明書の個人情報にぼかしをかけた後、アップロードし直した。

『立場新聞』の生中継映像

引用元(繁体字中国語):

立場新聞