武装警察はスタングレネードや実銃使用 将棋倒しを誘発した上 救助活動を妨害

11月18日深夜、香港の武装警察は九龍中部の繁華街・油麻地彌敦道(ネイザン・ロード)にて市民の強制排除に乗り出した。警察当局の鉄腕鎮圧から逃げようと、慌てふためいたデモ参加者が彌敦道と碧街(ピット・ストリート)交差点辺りに将棋倒し事故を起こした。当時碧街で救助活動に参加したボランティア救護員は、事故の後転倒した人々は四、五段重ねになり、数ある怪我人は呼吸できないと訴えたと、当時の状況を振り返った。消防処(消防局)によれば、油麻地の「転倒事故」の報告に基づくと、合計31名の重軽傷者が7つの病院に搬送され、うち16人は重体、頭部や腕を負傷した者もいた。

ボランティア救護員H氏(偽名)が事件当日深夜11時10分から15分前後に現場到着。彼女の理解によれば、当時武装警察は人が集まった時逮捕に乗り出したため、パニックを引き起こし、将棋倒しを誘発した。彼女は、当時碧街にて60人から70人前後の市民が転倒した。転倒した人々が四、五段重ねになり、数ある怪我人は呼吸できないと訴えた。彼女が即座に右側に二、三段目に挟まれた女性を引っ張り出した。「私は一生その光景を忘れることはないでしょう。人が次々と私達(救護員)に助けを求めました」と彼女が語った。彼女は当時向かい側に走り、後ろの人々に引き下がるよう呼びかけようとしたその時、警察の特殊戦術小隊員に離れないと逮捕すると恫喝された。

碧街の他、彌敦道にも将棋倒し事件が起きた。市民記者Tsanは事件を目撃した。その話によると、警察機動隊が彌敦道にて市民と衝突を引き起こし、彼が碧街を通りすがった際に、デモ参加者が逃げろと声高に叫び上げ、凡そ10人の特殊戦術小隊員が碧街から彌敦道方向に走り去ったと同時に、機動隊も窩打老道(ウォータールー・ロード)から彌敦道に向けて前進した。

Tsan氏は更に当時の状況を説明した。彌敦道にいたデモ参加者が速やかに後退したが、碧街からの特殊戦術小隊に後ろの退路が絶たれたことに気付かなかった。その間閃光と大きい音があったため、武装警察が「スタングレネード」を使用したと思われる。同じ頃、香港理工大学学生新聞編集委員会の記者レイモンドも、デモ参加者が碧街近くの彌敦道北行き方向の車線沿いに逃げ惑った際に転倒し、約20人から30人が重なった様子を目撃した。倒れた抗議者が自ら起き上がり、再び逃げようとしたが、その時武装警察が既に警棒を握り締め、後ろから抗議者を追い打ちをかけた。現場の消防士やボランティア救護員は救助に取り組み、消防士は一部のけが人を引き上げていたが、警察が到着した途端に、救助活動を全て阻止した上、記者らの撮影取材を阻んだ。現場のボランティア救護員がメディアに対し、警察が救護員にペッパースプレーを噴射した上追い返したことを怒りを以て非難した。現場の武装警察は救助活動に携わった市民を逮捕したが、地面に倒れたデモ参加者を助けようともしなかった。

油麻地の事件について、消防処は次のように説明した。18日(月曜日)深夜11時32分、勤務中の消防士から「転倒事故」発生の報告を受け、指令センターは消防士と救護員を計161人現場に派遣。事件で合計31名の重軽傷者が7つの病院に搬送され、うち16人は重体。情報によれば、頭部や腕を負傷した者もいた。

二日後の20日、警察定例記者会見では、行動部の汪威遜・高級警司は質問に対し、事件当日警察当局が油麻地彌敦道辺りに強制退去を行い、即座に200人前後を逮捕と答えた。汪は、当時千人以上の者が火炎瓶を投げつけたり、警察に攻撃したりした上、被逮捕者の身柄強奪の可能性さえあったため、警察はデモ参加者の注意力を逸らすため、やむを得ず所謂「閃光弾」を使用したと強弁した。

一方、19日深夜0時45分頃、読者ヘルマンは彌敦道沿いビルの一室から、警察官を運送した白色のミニバンが3台と装甲車が1台、彌敦道北行き車道に沿って太子の方向に走った様子を目撃、撮影した。ヘルマンの話によると、当時白色のミニバンがデモ参加者に向けて突然に加速し、燃やされたバリケードに近づいた時、一旦減速してから再び加速した。大勢の抗議者が逃げ回った。その際、特殊戦術小隊が車道の両側に前進した。

警察のミニバスが人命無視し、群集に向けて走ったことについて、汪は指摘は当たらないと一蹴し、警察当局の行動において、始めから終わりに至るまで「人命無視したことは一度もない」と述べた。汪は、警察の行動は「戦術的な考慮」に基づいたものとした上、当日現場の人間に対し退去を事前に警告した。また、汪は「高速走行は必ずしも危険とは限らない」と警察の行動を正当化しようとした。

6名のボランティア救護員は11月25日の民間記者会見に臨み、事件当時、消防士と救護員が特殊戦術小隊員に事件現場から引き離された上、ペッパースプレーで噴射されたことを明らかにし、警察当局が単に「将棋倒しに巻き込まれた人々を一人残らず逮捕」しようとし、行動の優先順位は「人命救助ではなくあくまで逮捕」だと、警察当局を強く批判した。武装警察の行動のせいで、市民の身体的安全が蔑ろにされ、折り重なったけが人が10分以上無視され、救命救急に貴重な時間を無駄にしてしまったとボランティア救護員が話した。

上記の映像の11秒から17秒の間に、武装警察がスタングレネードを使用した様子が捉えられた。スタングレネードの爆発により閃光と爆音が発生した。

11月26日更新:

『苹果日報』の質問に対し、消防処が警察の虚偽回答を曝露。前線の消防士が事件当時、指令センターに将棋倒し事故を報告した上に増援要請したことを初めて認めた。

毛孟静(クラウディア・モー)立法会議員は11月25日、事件当日現場にいたボランティア救護員とともに記者会見を開いた。

最初に現場到着したボランティア救護員Aさんは、当時外国人ボランティア救護員コーディ・ハウデシェル(Cody Howdeshell)とともに助けを呼ぶ声が聞こえた途端に、すぐ現場に赴いたが、当時倒れた50人から60人が既に五、六段重ねに折り重なり、切羽詰まった状況だった。「一部の人は絶え間なく助けてと叫び、死にたくないと言った」と彼女が当時の状況を振り返った。ボランティア救護員は即座に現場の消防士と一緒にけが人を引っ張り出そうとしたが、将棋倒し事故の状況がひどく、うまく行かなかった。

その後、特殊戦術小隊が救助隊に向けて走って来た後、救助活動の中止を命じた。「(特殊戦術小隊員)が私たち(ボランティア救護員)と消防士にペッパースプレーを噴射したり、突き飛ばしたりした。」Aさんは武装警察が消防士に暴力を振るわったことの理由を理解できないと話した他、警察当局の行動は「どうやら将棋倒し事故に巻き込まれた人間をすべて逮捕することだけにある」ようだと強調した。警察当局が「負傷者の怪我の具合は将棋倒し事故のと異なる」という理屈に、当時「所謂将棋倒し事故」の発生を否定したことについて、彼女は実際現場で目撃したものだと強調した上、「嘘ならそれを指摘するために立ち上がる人が出てくるはずだ」と強気な姿勢を見せた。

もう一人のボランティア救護員Bさんは、当時の状況は予想以上に酷たらしく、「(折り重なった)けが人は死体のようで、自ら立ち上がれる者が一人もいなかった」と顧みた。Bさんは当時普段着姿の現地住民を救い出そうとしたが、武装警察に現場には救護員が要らないと怒鳴られ、救助作業の間にも、警察に警棒で殴られたと述べた上、警察の「人命より逮捕を優先した」姿勢を非難し、けが人が皆デモ参加者だと言い切れる根拠について警察当局に疑問を呈した。ボランティア救護員Cさんは、警察当局が救助活動に協力するどころか、ボランティア救護員の救助作業を妨害したと批判した。Cさんは、現場の武装警察がボランティア救護員と口論した間、折り重なった怪我人が10分以上放置され、救命救急に貴重な時間を無駄にしてしまったと述べた。

消防処が『苹果日報』の質問に対し、18日(月曜日)深夜11時32分、指令センターが前線の消防士から油麻地彌敦道と碧街の交差点で「転倒事故」発生との報告を受け、合計33名の重軽傷者を救助し、救急車で病院に緊急搬送したと答えたが、指令センターが前線の消防士から警察に強制退去されたとの報告を受けていなかったという。警察当局の嘘が暴露された後、『苹果日報』の質問に対し、「将棋倒し」を頑なに否定しなくなったが、救護員と消防士の救助活動への妨害を否定、「逃走した人々が足を滑った」のを受け、警察官は即座に「人の群れを誘導」した他、救護員と消防隊を現場に案内したと述べた。なお、救護員が現場到着の前、既にけが人に「初歩的措置を施し」、すべての救助活動に「最大限の協力」をしたと称した。

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(11月26日更新)

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